撮影の目的地に行く途中、ありふれた山道の脇から見えたのは弱弱しい日差しを受けていた1本の樹木。誰にも注目されることのなく静かで悠久を過ごしているであろうその樹木は手のひらを空にかざしている様に見える。

夜が終わり次第に光が溢れてくると、霧に覆われた夏の高原に鮮やかな黄色がポツポツと浮かび上がってきた。

雨に濡れしっとりと艶のある草木が生い茂る中、控えめなツツジの朱がひと際印象的だった。

強風の吹く荒々しい波を岩壁に打付ける姿もあれば、寝ているかのように波音をたてて春霞の瀬戸内海を美しく映えさせている時もある。

別子の山奥にある名瀑布 。 苦労して急登を登った先に現れた空間は雨模様もあってか、とても神秘的だった。

凍てつく風が吹き荒れる冬のカルスト台地。暗雲の隙間から一瞬の暖かい光が射す。